イラク内閣 米軍地位協定案を承認 駐留継続治安不安定化も

イラク内閣 米軍地位協定案を承認 駐留継続治安不安定化も
(東京)

イラクからの報道によると、同国のマリキ内閣は十六日、来年以降の米軍の駐留を可能にする二国間の地位協定案について緊急閣議を開き、全会一致で承認した。連邦議会の同意などを得て正式に締結される。現在の駐留根拠となっている国連安全保障理事会決議に代わる地位協定は、当初目標より大幅に遅れながらも、年内に発効する見通しになった。

 最終案は、駐留米軍が来年半ばまでにイラク人居住区から郊外へ移動し、二〇一一年末までに完全撤収する内容。政府報道官によると、イラク、米国双方は一年以上前の事前通告で協定を破棄できるとした。また、イラク領を近隣諸国への米軍の出動拠点とするのを禁止。さらに、非番の米兵が基地外で犯罪を起こしたとき、イラク法が適用されるケースも明確にした。

 イラクのジバリ外相は協定案が今月中に連邦議会で同意されることに期待を表明。議会多数派の支持を得るのは確実だが、野党の反米指導者サドル師派は協定が締結されれば、新たに武力抵抗を始めると宣言しており、治安が不安定化する可能性もある。

 米国とイラクは今年三月ごろから、交渉に着手。しかし、米軍の早期撤収を主張する野党やイスラム教シーア派勢力に影響力を持つイランの反対で、交渉は難航していた。

 双方は先月いったん合意したものの、年明けに予定されるイラク地方選挙を前に国民に不人気の米軍の駐留を延長させる地位協定に各派から反対が噴出。イラク側が米側に再修正案を示していた。


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