委員から異論結論先送り
(読売)
来年度の全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の市町村別・学校別結果の開示に向け、県教委が情報公開条例の新しい改正案を示した14日の定例教育委員会は、前回と同様、「表現の自由」を巡って紛糾し、結論は22日の臨時委員会に持ち越された。一方、規制色が弱まったことで、市町村教委からは「修正案では情報の流布に歯止めがかからない」との不安の声が上がった。
この日の定例委員会には、委員6人中5人が出席。事務局側が「学校の序列化や過度の競争が生じないよう配慮すること」を開示を受けた者の責務としてうたう修正案を提示した。
これに対し、委員からは「文面を変えても、情報の使い方に触れる以上、表現の自由を侵害する可能性がゼロとは言えない」「お願いする形なので、憲法違反にはならないのでは」などの賛否両論が出て、議論はまとまらなかった。
山田委員長が「20日のパブリックコメントの締め切りを待って(条例改正案の)中身を決めたい」と提案し、各委員が了承した。
委員会後の記者会見で、中永広樹教育長は改正案の修正について「(公表禁止をうたった)当初案にインパクトがあり、マスコミも含めて多方面から反発を受けた」としたうえで、「モラルに期待する修正案は、表現の自由に抵触しないと考える」と強調した。
一方、県内のある中学校長は「お願い程度の表現になり、歯止めになるか不安だ。もしランク付けした学校別結果が流出した場合、最下位になった学校の子どもは、どんな思いで卒業するのか」とこぼした。
鳥取市の中川俊隆教育長は「改正案が県議会で通るのか疑問だ。条例上、認められるはずもない当初案を出したり、訴訟では非開示を主張したり、県教委の真意が見えない。来年度のテストに参加するかは、まったく白紙だ」と話した。
一方、全国で初めて学校別結果の開示に踏み切った南部町教委の永江多輝夫教育長は「数字だけを開示しても、学校の本当の姿は見えない。原則開示にするのは、学校と地域、保護者が一緒になって子どもの教育を改善していくという環境ができてからでよく、現時点で修正案は理解できる」と話した。



