グーグル「マイマップ」で個人情報流出の危険性

グーグル「マイマップ」で個人情報流出の危険性
(読売)

Googleの地図作成サービス「マイマップ」で、間違って個人情報を公開してしまうトラブルが相次いでいる。インターネット上の無料サービスは「情報共有」が目的の1つであるため、他のサービスでも誤って情報を公開してしまう可能性があるので注意したい。
間違って公開設定

 問題となっているGoogleマップの「マイマップ」という機能は、Googleの地図に自分で情報を書き込んでオリジナルの地図を作るもの。右の画像のように、地図上の建物などに標識をつけ、メモとして情報を書き込める。

 この「マイマップ」に個人情報を書きながら、間違って一般向けに公開してしまうトラブルが相次いで報道されている。ゲーム大手のセガでは、アルバイト応募者115人の氏名、住所、生年月日、職業などがGoogleマップで公開されていた(11月6日)。応募者の所属地を検討するために、Googleマップに応募者のデータを登録していたが、間違って公開設定していたために、誰でも見られる状態になっていたものだ。

 また学校の先生などが、生徒の家庭訪問などに使うためにGoogleマップの「マイマップ」を使い、一般公開してしまうトラブルも起きている。千葉県船橋市の小学校では、児童15人分の氏名と自宅位置が入っていた地図を1年半に渡って公開してしまっていた。東京・杉並区ではPTAの地域グループで班長を務めていた保護者が、グループの児童の名前や自宅の位置を登録。緊急時や集団下校の際に便利だろうとGoogleのマイマップを作成したが、間違って一般公開してしまっていた。同様の事件は、千葉県君津市の中学校や静岡県三島市の中学校などでも起きている。

 小学生や中学生の個人情報と自宅がインターネットで公開されていたことは、保護者にとっては驚きだったろう。以前の記事話題の「ストリートビュー」削除依頼は数十件でも取り上げたように、Googleでは道路から撮影した写真を公開する「ストリートビュー」というサービスを提供している。もし今回の流出での地図データを基にして、誰かが興味半分で「ストリートビュー」で調べようとすれば、生徒の自宅写真と氏名、クラスなどがつながることになる。悪用されたら怖いデータである。

マイマップの初期設定は「一般公開」

 今回のトラブルの一つの原因は、「マイマップ機能」の初期設定が「一般公開」になっていたことにある。左の画像は「マイマップ」の設定画面で、「一般公開」と「限定公開」の2種類から選べるようになっている。「マイマップ」を新しく公開した場合、最初は「一般公開」が選ばれている。今回のトラブルでは、地図を作成した人がこの設定を見ないままで保存していたか、「どうせ誰も見ないだろう」と思い込んで放置していた可能性が高い。

 「初期設定が一般公開だということに問題があるのでは?」と考える人もいるだろう。しかしGoogleマップの「マイマップ」の趣旨、目的を考えると、初期設定は「一般公開」がもっとも自然である。というのは「マイマップ」は、ユーザー同士が地図を共有し、情報を集約することが目的のサービスだからだ。具体例をあげれば、「ご当地ラーメンマップ」「全国夜景マップ」などのように、複数のユーザーがお勧めの店やスポットを書き込んだ「マイマップ」がある。ユーザーの口コミで集めた情報が地図化できるもので、とても面白く便利なサービスだ。このようにGoogleマップの「マイマップ」の本来の目的は、情報の共有にあるため、初期設定が「一般公開」になっている。



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